EWI-USB(いーうい-ゆーえすびー)は、AKAIさんが販売していた縦笛のようなシンセサイザー(ウインドシンセサイザーと呼ばれます)で、作りもしっかりしており故障も少ない、いい製品ですが、残念ながら、2022年5月で販売が終了しました。
そして、パソコンのOSが変わっても問題なく使用できる優れた製品です。
このEWI USBは、本格的な製品の割に安価で、私はこれをWindow-XPのころに購入して、Window8、Window10(32bit)とOSが変わるたびにそれに合わせて使ってきていますが、Window10(64bit) のパソコンでも、HP上で公開されているインストール用ファイルで問題なくアプリがインストールできました。
ここでは、インストールする際の参考にしていただけるように、気づいたことなどを紹介します。
AkaiさんのHP(→こちら)から、インストールファイルがダウンロードできます。(R6.2月確認済み)
あわせて、ちょっとした操作ミスで「音が出なくなる」問題と復帰の仕方もについても紹介しています。
また、PCの原因でうまく音が出ないことがあったので、その対策で「セーフモードでの立ち上げ」をしたところ、完全に解消したので、それもあわせて紹介しています。
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インストールの手順
HPには、現在(R6年2月確認)も、演奏アプリの「ARIA」のインストール用プログラムはHPでも公開されていますので、EWI USB本体をお持ちの方はインストール用アプリを用いてPCにインストールできます。
購入時に添付のインストールCDでも問題ないのですが、ここでは、ダウンロードしてインストールする方法で説明します。
インストール前に、AKAIさんのHPの「ユーザーガイド」「セットアップガイド」に目を通してから、「EWI USB 「ARIA Software」 for Windows」(インストール用のZIPファイル)をダウンロードすることから始めます。
http://ewi.akai-pro.jp/ewiusb/ ←こちらにあります。
(参考)このAKAIさんのHPは「HTTPS://」ではないのですが、AKAIさんはEWIにあまり力を入れていないので、長い間このままになっています。 でも、HTTPSでなくても、HPの内容等は問題ありませんし、このURLリンクをクリックしても、全く問題はありません。
1)HPからプログラムをダウンロードします
HPから「ARIA Software for Windows」をクリックして、ZIPファイルをダウンロードします。
そして、ZIPファイルを右クリックして、「解凍」してできた「Akai EWI USB-CD Contents」のホルダー内の Setup.exe をクリックするとPCへのインストールが始まります。
それだけです。HPにあるPDFのマニュアルも参考にするといいでしょう。
そして、次に、これも、AKAIさんのHPにある「アップデート」をします。(これは必須)
(参考)下の、XP・Vista用に添付されていたインストール用CDを使っても、Windows10(64bit)のパソコンにインストール事もできることを確認済みですが、HPのファイルでのインストールをおすすめします。
製品添付のインストール用CDも使用可
2)さらに、AKAIさんのHPからアップデートをします
次に、同様に、AKAIさんのHP http://ewi.akai-pro.jp/ewiusb/ にあるWindows用の
ARIA Software Update for Windows [v1.005] をクリックして、
ダウンロードでできたZipファイルのアイコンを右クリックしてして解凍します。
そして、解凍された「Akai_EWI_USB_v1005.exe」 を実行します。(実行後は、このインストールしたファイルは不要ですので削除しておきます)
3)次に、HPの「よくある質問」を読んでください
AKAIさんのHPの同じページにあるサポート情報から「よくある質問」のページに飛び、
ここにかかれている項目は、
・EWI USBが認識されない(本体のLEDが点灯しない)
・演奏(ARIAのサウンド)が遅れて聴こえる
・演奏中にノイズが割り込んで聴こえてくる
・ “ARIA”インストール後、エラーが出て起動しない(Windows)
・EWI USBが”ARIA”で認識されない(Windows)
などについての対処の方法が書いてあります。
これは大事な内容ですので、通読しておくようにお願いします。
そして、この状態では、多分、レイテンシ(音の遅れ)の問題が出て、変な音になって演奏できないでしょうから、ここでは、(演奏用アプリ「ARIA」を立ち上げないで) 引き続いて、ASIOをインストールしましょう。
私の経験では、WIN_XPのときは、特にレイテンシ問題がなかったのですが、その後のWIN8以降は、このサポートにある「レーテンシ(遅れ)」によってかなり音が遅れてでてくる問題が発生しています。
これは「よくある質問」に書いてあるように、ASIOをインストールすると解消しますので、引き続いてASIOをインストールします。
3)ASIO4ALLのダウンロード~インストール
「サポート情報」に説明されていますように、ASIOのインストールは必須と考えておいてください。
www.asio4all.org のHPにある、どのダウンロードサイトからでもいいので、ASIO4ALL最新版をダウンロードし、アイコンをダブルクリックしてインストールします。
私はそこにある、一番上のサイトからダウンロードしました。
ASIOのHPです
ASIOのインストール手順です。
①ダウンロードしてできているアイコンをダブルクリックして開きます
②下の画面になるので、NEXT(次へ)をクリックして・・・
③英語なので、読めなくてもそのまま「同意」し、「次へ」に進みます。
④ASIOだけにチェックを入れて「次へ」
⑤インストール場所は、表示のまま、AKAIホルダーへ入れるようにするといいでしょう。そして、「Install」ボタンを押します。
これで完了です。
4)演奏ソフト「ARIA」を立ち上げるのですが 注意
「ARIA」とは、EWI USBを動作(演奏)させるソフトウエアです。
最初にまず、EWI本体をUSBジャックに差し込んでください。(これは重要で。これを忘れると、毎回、設定し直さないといけません。後で説明しています)
そうしておいてから、ARIAを立ち上げます。この手順を間違わないようにしましょう!
そして、クイックスタート用に、下の写真のように「ピン止め」をしておきましょう。
アプリをピン止めしておきましょう
その方法は、画面の左下の「スタート」を見ると、下の写真のようにAKAIホルダーの中に2つのアイコンがありますが、64bitのほうをピン止めします。
AKAI EWI USB 64bit を選択してアプリを起動します。
【注意】何度も書いていますが、必ず、EWI USBをUSBジャックに差し込んでいることを確認してからアイコンをクリックしてARIAを起動してください。
もしも事前にUSBにEWIがささっていないと、ARIAの設定が初期化されて、毎回設定し直さなければなりません。このために「音が出ない」ということが起きます。
EWIをUSBに挿して、ピン止めしたアイコンからアプリを立ち上げると、下の画面になり、好きな音色をセットすれば、EWIの演奏を楽しむことができます。
音色のセットは、すでに使用されている方が読んでいただいている内容でしょうから説明は割愛しますが、実は、私は、少し変わった音を作るコツが分からなかったので、下の本を購入して、それを参考にしました。古い機種なので、参考書は少ないのですし、この本は少し値が張りますが、結構役に立ちます。公式ブックと書いていますから・・・。
EWI MASTER BOOK CD付 教則完全ガイド 改訂版[USB/4000/5000対応]
自分で作った気に入った「音色」は、メニューの「File 」-[Save as defalt」にセットしておくと、メニューの「LOAD」からそれが読み込まれて、かんたんに呼び出せます。
保存した音源(音色)の呼び出し方は、左上メニューの「File」をクリックして「LOAD」すると読み込まれます。(これらは使用説明書などによって操作して、慣れてくださいね)
もしも音が出ない場合は・・・多分、操作手順の間違いが原因
よくあるケースは、上の注意事項の、①本体をUSBにさす前にアプリのARIAを立ち上げると、設定が消えて音が出なくなる ②何らかの原因で本体EWI本体裏の「RESET」ボタンを押す必要がある・・・
というケースです。
①のケースでは、メニューの「Tools」の2か所を確認して、以下のようになっていることを確認ください。 このように、なっていると設定はOKです。
まず、「Tools」をクリックして、設定事項を確認しましょう。
「Preferences」の項目が、このようになっているかを確認します。そして・・・
①EWI-USB(IN)と(OUT)にチェックが入っていることと、②ASIOが選択されていること・・・を確認します。
Buffer Sizeは小さすぎると雑音が出ます。 ここでは64になっていますが、まず、256-512程度で試してください。
この値が適当な値でないと、いい音が出ませんので、音を出してみて、数値を変えて、聞きながら調節します。
同様に、メニュー画面の「Tools」をクリックして、Configurationの Gain が左端に寄っていないか(すべて0になっていないか)・・・を確認ください。
すべて左に寄っている(ゼロになっている)と、音が出ません。
この写真のように、すべてのバーが左端の「0」でなく、途中にあればOKで、スライダーの位置は適当でも、ゼロになっていなければ問題ありませんが、USBに差し込む前にアプリを立ち上げると、すべて「0」になってしまうので、一度それも試しておいてください。
「0」になっていると音が出ません
その他の場合でも、音が出なかったら、まず「Tools」の部分を確認しましょう。
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【その他の問題】全音域の音が出ない、変な音程の音が出る
全音域の音が出ないで変な音程の音が出る・・・ という状態の不良は、本体裏にある「RESET」ボタンを押してみます。
AKAIさんのHPにも、YOUTUBEの動画があります。
特に、私の場合では、室温が低い「冬季」には、すべての音域の音がでないことがあります。
USBに本体をさしてから、15分程度の間を温かいところに放置しておくなどで、本体全体が温まっていると、変な音になる問題はおきないのですが、冬季などで室温が低いときには、音の回復に時間がかかる場合もあります。
変な音の場合でも、本体裏の「RESET」ボタンを何回か押すことを繰り返すと、全音域の音がでるようになります。
音が出なければ ①メニューからTools を確認 ②本体裏のリセットボタン ・・・とおぼえておきましょう。
【どうしても正しい音が出ない場合の「神頼み」対策・・・を以下に追加しました】
どうしてもダメなときは、セーフモードで再起動が有効
PCのOSをアップデートするなどで以上が出ることを経験しています。
EWIのリセットボタンを押しても、すべての音が正しくでない・・・となると、その場合は、EWIが壊れた?・・・と思うかもしれませんが、その前に、「PCの問題」を疑ってください。
WIN10になって、PCの異常はほとんどなくなったのですが、①ディスクのクリーンアップ ②デフラグ ③ドライブエラーのチェック ④再起動 などをすれば、ほとんど異常は解消されるはずですが、それでもうまく行かなければ、「セーフモードでの立ち上げ」を一度実行してみてください。
私のPCは、この「セーフモードでの再起動」で生まれ変わりました。
PCは使っているうちに、いろいろな問題が内部に蓄積されていくようで、アップデートなどでも、何かの拍子で不調になるのかもしれません。
私の場合は、セーフモードからの立ち上げをしたことで、EWI USBの不調だけでなく、プリンタ出力の時間の短縮や、PC自体の起動時間の短縮や、理由のわからない不調が完全に回復しましたので、「なにかおかしい」と感じたら、「どうにもならないときの神頼み」として「セーフモードから再起動」をやってみてください。
このセーフモードの立ち上げ方については、Win10以降は、少しややこしい方法になっていますから、こちらのページで「ひとつきさん」が書いた記事(こちら)を参考にするといいでしょう。
EWI USBは気軽に使える安価で便利な楽器ですが生産終了
WindowsXPのころから、このEWI-USBを使用し始めたのですが、結構しっかりしたつくりで、今まで、マウスピースを買い替えたぐらいで、故障もありません。
普段はデスクトップPC(Win10-64bit)で使用していますが、写真のように、タブレットのWIN10(32bit)で、持ち運んで使っています。
→(参考)Amazonのページ(EWIUSB以外の安価な製品も増えています)
EWI USBの販売はすでに終了してしまいましたが、EWI USBの在庫品がAmazonで販売されているのを見ますし、それ以外の安価なスピーカー内蔵品などの製品アイテムも増えているようです。
私のEWI USB は、まだまだ使えそうなので長く使い続けたいと思っています。
この記事が何かのお役に立てば幸いです。
(来歴)R4.5セーフモードの対策項目を追記 R4.8 EWI-USBが5月で販売終了 R6年4月に見直し
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