EWI-USB(いーうい-ゆーえすびー)は、電子楽器メーカーのAKAIさんが販売していた、パソコンにつないで簡単に楽しめる、縦笛のようなシンセサイザー(ウインドシンセサイザーと呼ばれます)です。
残念ながら、この製品は、2022年5月で販売が終了しましたが、しっかり作られている商品ですので、流通在庫があれば、チェックしてみる値打ちがある商品です。
ただ、 Amazonのページではいろいろな製品も出てきていますが・・・ このリンクページでみるように、高価ですし、EWI USBの在庫品価格も上昇しているようですね。
このEWI USBは、音の強弱などや細かい音の表現ができるセンサーを搭載した、プロ仕様の本格的な製品の割に安価なシンセサイザーで、私はこれをWindow-XPのころに購入して、Window8、Window10(32bit)とOSが変わるたびにそれに合わせて使っている、コスパの高い優れものです。
←R4年5月で販売終了しました。Amazonでの在庫品価格も変動してきています。
私は、Win XPの時代に購入したものを、今回は、Window10(64bit) のパソコンを使おうと、XPのときに添付されていた、古いソフトCDを使ってインストールしたのですが、まったく問題はありませんでしたので、インストールなどの参考にしていただけるように、気づいたことなどを紹介します。
もちろん、AkaiさんのHPからも、インストールファイルをダウンロードできます。(R5.2月確認済み)「音が出ない」という場合の原因や対策と、それでもだめな場合に「セーフモードで立ち上げる」などについても紹介しています。
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付属CDを使ったインストールの手順
以下はXP・Vistaのときに添付されていたインストール用CDを使って、Windows10(64bit)のパソコンにインストールする手順です。
インストール用プログラムはHPでも公開されていますので、下のようなCDを使わなくても、本体をお持ちの方は注意事項などを参考にインストール用アプリを用いてインストールできます。
一度、HPにも目を通しておいてください。

このAKAIさんのHPは「HTTPS://」ではないのですが、AKAIさんはEWIにあまり力を入れていない感じがします。でも、HTTPSでなくても、HPの内容等は問題ありませんので、ここに紹介するリンクをクリックしてもOKです。
1)ここでは、購入時に付属していたCDを使ったインストールを説明します
インストール用CD
私の持っているCDは購入当時の古いもので、XP/Vista 対応となっていて、HPの案内によると、「WIN8.1まで対応」となっています。
しかし、私のこの古いCDを、WIN8はもちろん、WIN10(32bit)にも使ってインストールしましたし、ここで紹介するように、WIN10(64bit)にもインストールしても、まったく問題はありません。
ここでは、このCDをつかってPCにインストールしますが、EWI-USBのHPからプログラムのダウンロードも可能です。インストールは、CDの指示に従って進めるだけで、特に問題ありません。
指示に従って、インストール作業を進めるだけです。
2)インストールできたら、AKAIのHPからアップデートをします。
次に、AKAIさんのHPの、
http://ewi.akai-pro.jp/ewiusb/ の「アップデート」にあるWindows用の
ARIA Software Update for Windows [v1.005] をクリックして、
ダウンロードでできたZipファイルのアイコンを右クリックしてして解凍します。
そして、解凍された「Akai_EWI_USB_v1005.exe」 を実行します。(実行後は、このインストールしたファイルは不要ですので削除しておきます)
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3)HPの「よくある質問」を読みます。(重要です)
AKAIのHPの同じページにあるサポート情報から「よくある質問」のページに飛び、
ここにかかれている項目は、
・EWI USBが認識されない(本体のLEDが点灯しない)
・演奏(ARIAのサウンド)が遅れて聴こえる
・演奏中にノイズが割り込んで聴こえてくる
・ “ARIA”インストール後、エラーが出て起動しない(Windows)
・EWI USBが”ARIA”で認識されない(Windows)
などについての対処の方法が書いてあります。
大事な内容ですので、通読しておいてください。
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多分、ASIOを使わないでソフトを立ち上げても、レイテンシ(音の遅れ)の問題が出るので、ソフトを立ち上げないで、その前にまず、ASIOをインストールします。
私の場合は、WIN_XPのときは、特にレイテンシ問題がなかったものが、WIN8以降は、このサポートにある「レーテンシ(遅れ)」によってかなり音が遅れてでてくる問題が発生しています。あらかじめ、ASIOのインストールが必要です。その方法を説明します。
3)ASIO4ALLをダウンロード~インストールします。
これは「サポート情報」に説明されている内容と同じです。
www.asio4all.org のHPにある、どのダウンロードサイトからでもいいので、ASIO4ALL最新版をダウンロードし、アイコンをダブルクリックしてインストールします。
私はそこにある、一番上のサイトからダウンロードしました。
ASIOのHPです
ASIOのインストール手順です。
①ダウンロードしてできているアイコンをダブルクリックして開きます
②下の画面になるので、NEXT(次へ)をクリックして・・・
③読める方は内容を読んで、読めなくても問題ないので、「同意」にチェックして「次へ」・・・
④ASIOだけにチェックを入れて「次へ」・・・
⑤インストール場所を指定してインストールします。すでにCDでアプリがインストールされて、AKAIホルダーができているので、そこに入れるように指定するといいでしょう。・・・そして、「Install」ボタンを押します。
これで完了です。
4)それでは、演奏ソフト「ARIA」を立ち上げてみましょう
「ARIA」とは、EWI USBを動作(演奏)させるソフトウエアです。
最初にまず、EWI本体をUSBジャックに差し込んでください。(これは重要です。後で説明しています)
そうしておいてから、ARIAを立ち上げます。
使いやすいように、クイックスタート用に、「ピン止め」をしておくといいでしょう。
アプリをピン止めしておきましょう
その方法は、画面の左下の「スタート」を見ると、下の写真のようにAKAIホルダーの中に2つのアイコンがありますが、64bitのほうをピン止めしておくといいでしょう。
AKAI EWI USB 64bit を選択して起動します。
【注意】何度も書いていますが、必ず、EWI USBをUSBジャックに差し込んでいることを確認してからアイコンをクリックしてARIAを起動してください。
もしも事前にUSBにEWIがささっていないと、ARIAの設定が初期化されて、毎回設定し直さなければなりません。このために「音が出ない」ということが起きます。
EWIをUSBに挿して、ピン止めしたアイコンからアプリを立ち上げると、下の画面が出ます。音色をセットすれば、EWIの演奏を楽しむことができます。
この画面は、「音色」をセットした状態です。
メニューの「File 」-[Save as defalt」に、好きな音源をセットしておくと、それが読み込まれて立ち上がります。
また、以前に使用していた音源ファイルがあれば、左上メニューの「File」をクリックして「LOAD」します。(これらは使用説明書などによって操作ください)
もしも音が出ない場合は
よくあるケースは、上の注意事項の、①本体をUSBにさす前にアプリのARIAを立ち上げると、設定が消えて音が出ない ②何らかの原因で本体EWI本体裏の「RESET」ボタンを押す必要がある・・・
という場合です。
①のケースでは、メニューの「Tools」の2か所を確認して、以下のようになっていることを確認ください。 このように、なっていると設定はOKです。
まず、「Tools」をクリックして、設定事項を確認しましょう。
「Prefferences」の項目がこのようになっているかを確認します。そして・・・
①EWI-USB(IN)と(OUT)にチェックが入っていることと、②ASIOが選択されていること・・・を確認します。
Buffer Sizeは小さすぎると雑音が出ます。 ここでは64になっていますが、まず、256-512程度で試してください。この値が適当な値でないと、いい音が出ませんので、あとで、音を出してみて、聞きながら調節するといいでしょう。
同様に、メニュー画面の「Tools」をクリックして、Configurationの Gain が左端に寄っていないか(すべて0になっていないか)・・・を確認ください。この写真のように、0でなければ、スライダーの位置は適当でも、問題ありません。
「0」になっていると音が出ません
スライドバーが左によって、すべてゼロになっていると、音が出ません。その他の場合でも、音が出なかったら、まず「Tools」の部分を確認しましょう。
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【その他の問題】全音域の音が出ない、変な音程の音が出る
全音域の音が出ない、変な音程の音が出る・・・ という状態の不良は、本体裏にある「RESET」ボタンを押してみましょう。
特に、室温が低い「冬季」には、すべての音域の音がでないことがあります。
USBに本体をさしてから15分以上放置することで、この問題はおきないのですが、冬季などで室温が低いときには、何回か、本体裏の「RESET」ボタンを押さないと全音域の音がでないことがあります。
私の場合のように、EWI USBを永く使っているせいかもしれませんが、ともかく、音が出なければ ①メニューからTools を確認 ②本体裏のリセットボタン ・・・とおぼえておきましょう。
【どうしても正しい音が出ない場合の「神頼み」対策・・・を以下に追加しました】
どうしてもダメなら、セーフモードで再起動
EWIのリセットボタンを押しても、すべての音が正しくでない・・・となると、その場合は、EWIが壊れた?・・・と思うかもしれませんが、その前に、「PCの問題」を疑ってください。
通常のPCの保守では、①ディスクのクリーンアップ ②デフラグ ③ドライブエラーのチェック ④再起動 などをすれば、ほとんど解消されるはずなのですが、それでうまく行かなければ、「セーフモードでの立ち上げ」を一度実行してみてください。
PCは使っているうちにいろいろな問題が内部に蓄積されていくようで、余計なアプリや、メモリー不足で、徐々に速度低下を起こす・・・というイメージを持っている方も多いかもしれませんが、Windowsの定期更新で、ちょっとした異常が発生する場合もあります。
上の①~④をやってみて、それでも、何か気になることがあれば、⑤「セーフモードでの立ち上げ」をやってみましょう。
このセーフモードの立ち上げ方については、Win10以降は、少しややこしくなっています。こちらのページで「ひとつきさん」が書いた記事(こちら)を参考にするといいでしょう。
私の場合も、これをやってみると、EWI USBの不調だけでなく、プリンタ出力の時間が、非常に早くなりましたし、PC自体の起動時間も短縮されました。
セーフモードの立ち上げは、近年はやらなくなったのですが、やってみると、目からウロコです。
問題がスカッと解消されます。ぜひ参考に。
私とEWI USBのお付き合い
WindowsXPのころから、このEWI-USBを使用し始めたのですが、結構しっかりしたつくりで、今まで、故障もありません。
普段はデスクトップPC(Win10-64bit)で使用していますが、写真のように、タブレットのWIN10(32bit)で、持ち運んで使っています。
このようにEWIをつないでいます
→Amazonでも、吹くタイプのシンセサイザーはたくさん販売されていますが・・・
EWI USBの販売はすでに終了してしまいましたが、EWI USBは、安くても、そこそこの音色が作れて、ラフに使っても頑丈ですので、私のような趣味のレベルでは重宝しています。
上のAmazonのリンク記事に見られるように、このEWI USBも、まだ人気があるのか、在庫販売であっても、価格が高くなっているようです。 また、ウインドシンセサイザー(吹くタイプの楽器)のバリエーションも、ずいぶん増えています。ただ、少し良さそうなものはEWI USBに比べると高価です。
このEWI USB は、結構しっかりと作られて、完成度も高いので、AKAIさんの新しい高性能安価品が販売されないようなら、このEWI USBを使い続けたいと思います。
この記事が何かのお役に立てば幸いです。
(来歴)R4.5セーフモードの対策項目を追記 R4.8 EWI-USBが5月で販売終了 最終R5.3誤字脱字を含めて見直し。
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