使っているワードプレス(WP)の「サイトヘルス」に、「古いデータベースサーバー」という注意情報がずっと出続けていて、それが気になっていました。
どうも、MySQL5.7 が古いので更新しなさいというものですが、私の使っているエックスサーバー(Xサーバー)では MariaDB10.5 に変更すればいい … というのですが、今までのように、サーバーパネルの操作で、新しいDBをクリックして選んで変更できる仕組みが提供されていないので、やり方がよくわからなくて放置していました。
XサーバーのマニュアルやWEB記事を読んでも、簡単にやれる方法は書いていないようでしたし、私のパソコンレベルでは難解な内容も多いので四苦八苦しましたが、データベース(DB)をMySQL5.7 から MariaDB10.5 に変更することができ、ようやくWPも「にこちゃんマーク」になりました。 今後も同様のことが起きると大変なので、記事に残しました。

PCに強くない人も、下の方法でWPのデータベースを問題なく更新できます。 私のやった内容を整理して書きましたので参考になれば … 。
私のレンタルサーバーは「エックスサーバー(→ こちらのHP参照)
」を使っているのですが、この方法での操作は、サーバーパネルと使っているWPのダッシュボードの操作だけですから、その他のサーバーでも同じような操作や手順の流れであれば、やり方や考え方は同じで、問題なく安全にデータベースの更新ができるでしょう。(私の妻のHPもこの方法でうまく更新できました)
データベースの変更手順の大きな流れ
変更方法をざっくり言うと、今使っている「SQLデータベース」を自分のパソコン(PC)にダウンロード(バックアップ)し、次に、新しく作った最新の「空のMariaDBデータベース」を作って、そこに先にダウンロードしたデータベースファイルをインポートすると、今使っているホームページ(HP)の内容が新しいデーベースにコピーされます。
最終仕上げは、ワードプレスの「wp-config.php」が新しいデータベースを読んでくれるように設定の一部を替えればOKです。 もう少し細かい手順は、
(1)現在使っているデータベースのバックアップ MySQL5.7データベースのダウンロードするとともに、安全のために、全ファイルのバックアップする。
(2)新しく更新する最新のMariaDBデータベースをサーバーに追加設置する。
(3)MariaDBのユーザー設定をする。
(4)MariaDBに、バックアップでダウンロードした今まで使っていたMySQL5.7をインポートする。
(5)新しくなったWPの wp-config.php 4項目を新しいDB向けに書き換える。
(6)WPが正しく動作していることを確認する。
これでエックスサーバーの最新のMariaDB10.5 に更新できます。 この順に手順を追ってやり方を説明します。以下はXサーバーの画面で説明します。
現在使っているデータベースと全ファイルのバックアップ
作業を始める前に、今使っているワードプレス(WP)のダッシュボードの内容を確認します。
今使っているデータベース(DB)の内容を確認します
「ダッシュボード」-「ツール」-「サイトヘルス」-「サイトヘルス情報」の「データベース」の項目の中にある、変更に必要な項目をメモしておきます。この中の「サーバーバージョン」を最新のものに替える作業をしていきます。

最初は、使用中のファイル類のバックアップから
ファイルを操作するので、安全のために、WP全部のバックアップ(ダウンロード)をします。 これが終わった後に、DBのダウンロード(バックアップ)をします。
ダウンロードしたファイル類は、後で使いやすいように、デスクトップに置くのが便利ですよ。
サーバーパネルにログインします

今回使うのは、サーバーパネルとファイルマネージャーで、サーバーパネルでは、下の①②③の項目を使用します。

ここではまず、「現在使っているWP」の全ファイルを安全のためにバックアップします。
HPの全ファイルのダウンロード(バックアップ)をします
WPの全ファイルは「public_html」にあるので、それをダウンロードします。

ファイルマネージャーで、DBを変更したいHPを選んで、その「public_html」をクリックすると、上の写真のようにメニューに「ダウンロード」という表示が出るので、それをクリックすると、自分のPCのダウンロードファイルホルダーに圧縮ファイルになった public_html.zip がダウンロードされます。
WPの中にたくさんのファイルがあるので、ダウンロードは数分間かかります。
このpublic_html.zipは、今回のDB更新では使いませんが、安全のためとバックアップ用なので保管ください。(最初は、わかりやすいようにデスクトップに置いておくのがいいでしょう。圧縮ファイルのままで、展開しなくても問題ありません)
次は本命の データベース(DB)のダウンロードです
サーバーパネルのメニューの「MySQLバックアップ・取得」をクリックします。

表示された画面から「手動バックアップ」画面にして、現在使っているデータベースを選択して、「ダウンロードする」をクリックすると、すぐにダウンロードが完了します。
(注)ダウンロードした「.sql」ファイルは、後で、新しいDBファイルにインポートするために必要なものです。 また、バックアップファイルとして保存しておきましょう。(このファイルも、後の作業のためにデスクトップに置いておくと便利です)
次は、サーバー上に MariaDB を新しく作って、ユーザー設定をします
サーバーパネルの「データベース」-「MySQL設定」をクリックします。

この「+データベースの追加」をクリックすると、下のような項目が出てきます。

英数小文字で適当なDB名を作って、「追加する」をクリックします。これで新しいMariaDBができています。 次は、サーバーパネルに戻って、そのユーザー設定をします。
MariaDBのユーザー設定

「MySQL設定」をクリックして、今新しく追加したDBの「ユーザー設定」をクリックすると、下の画面になります。

「ユーザー設定」をクリックすると、下のように、「+ユーザーを追加」画面が展開します。

「新しくMySQLユーザーを作成」にして、IDとパスワード(PW)を入れて、「追加する」をクリックします。
このIDやPWは、この後で、ログインするために使うものです。 英数小文字であれば特に制限はないようです。 最初にメモした旧DBのものを参考に、IDとPWはメモしておきます。
次は、旧DBの内容を、今作った新しいMariaDBにインポートする作業です。
新しいDBのログインして旧DBの内容をインポートします

サーバーパネルの「データベース」-「phpmyadmin(MariaDB10.5)」をクリックすると、ログイン画面が出ます。 そこに、先ほど設定してメモしている 「IDとPW」を入れると下の「phpMyAdmin」の画面が開きます。

左のメニューでDBファイルを選択します。①
そして右の画面の「ファイル選択」の白枠をクリックすると、ファイル選択の画面が出るので、先にダウンロードしておいた「今まで使っていたDB(「.sql」ファイル)」を選択して、「インポート」をクリックします。
これで、新しいMariaDBに今まで使っていたDB内容が書き込まれたので、次はこの新しいDBをワードプレスが読みに行ってくれるようにするのが最終作業です。
WPの「wp-config.php」の設定を書き換える

ファイルマネージャーの画面で、「public.html」の中の「wp-config.php」を探して、ポイントして右クリックして、「編集」をクリックすると、下のように、ファイルの中身が表示されます。

この部分を探して、メモしている、新しいDB名① ユーザー名② パスワード③ を書き換えます。 また、④には、サーバー名などが入っておれば、これも、上のように「localhost」に書き換えて、「更新」をクリックします。
以上で作業は終わりです。
最終の確認作業
以上が終われば、サーバーからログアウトして、自分のWPのHPが正しく表示されていることを確認します。
問題なく動いておれば、つぎに、WPのダッシュボードに入って、「ツール」-「サイトヘルス」の「情報」-「データベース」の内容が変更されていることを確認ください。 問題なければ完了です。
もしも、何かのトラブルでWPが正しく動かない場合でも、慌てることはありません。 旧のDBも生きていますし、WPが壊れても、バックアップがあるので、復旧は簡単ですから安心ですね。
以上です。



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